銀の精霊・森の狂王・時々、邪神
ジンが言ってた『半分勘違い』って、こういう事だったのね。
もちろん、焼かれる方にしてみれば堪ったものじゃないだろうし、火の精霊の勝手な行為には違いないだろうけれど。
それでも、少なくとも抹殺しようとしてたわけじゃなかったんだわ。
なのにあたしは一方的に思い込んで、決め付けて、命を消し去るという、取り返しのつかない断罪を下そうとした。
ほんと、恥ずかしいな……。
落ちこんでいると、ミニチュア版土の精霊が、可憐な小さな声で話しかけてくる。
「人間さん、風の精霊、ごぶじだったんですか?」
「ああ。お前こそ大丈夫なのか?」
「はい。ええと、すこし苦しかったですけれど。だいじょうぶです」
ニッコリする幼い笑顔を見ると、胸が痛む。
少し苦しかったって、自分の体を生きながら燃やされたんだから、『少し苦しい』程度で済むはずがない。
なのに、こんな小さな子が周囲に気を使う姿に、あたしはウルっときてしまった。
本当に健気な子ね。偉いわ。
「う……」
火の精霊が呻き声が聞こえる。意識が戻ったんだわ。
辛そうに上体を起こし、不思議そうな表情で辺りを見回して、あたし達に気がついた彼はゆっくり立ち上がり、フラフラとこっちへ近づいてくる。
「おい火の精霊、まだ無理をするなよ」
「心配は……無用……」
苦しそうに息を吐いて、火の精霊はあたしの隣にドサリと座った。
う、うわ、すっごく気まずいわ。この位置関係。
なにもわざわざ、あたしの隣に来なくてもいいじゃないの~!
もちろん、焼かれる方にしてみれば堪ったものじゃないだろうし、火の精霊の勝手な行為には違いないだろうけれど。
それでも、少なくとも抹殺しようとしてたわけじゃなかったんだわ。
なのにあたしは一方的に思い込んで、決め付けて、命を消し去るという、取り返しのつかない断罪を下そうとした。
ほんと、恥ずかしいな……。
落ちこんでいると、ミニチュア版土の精霊が、可憐な小さな声で話しかけてくる。
「人間さん、風の精霊、ごぶじだったんですか?」
「ああ。お前こそ大丈夫なのか?」
「はい。ええと、すこし苦しかったですけれど。だいじょうぶです」
ニッコリする幼い笑顔を見ると、胸が痛む。
少し苦しかったって、自分の体を生きながら燃やされたんだから、『少し苦しい』程度で済むはずがない。
なのに、こんな小さな子が周囲に気を使う姿に、あたしはウルっときてしまった。
本当に健気な子ね。偉いわ。
「う……」
火の精霊が呻き声が聞こえる。意識が戻ったんだわ。
辛そうに上体を起こし、不思議そうな表情で辺りを見回して、あたし達に気がついた彼はゆっくり立ち上がり、フラフラとこっちへ近づいてくる。
「おい火の精霊、まだ無理をするなよ」
「心配は……無用……」
苦しそうに息を吐いて、火の精霊はあたしの隣にドサリと座った。
う、うわ、すっごく気まずいわ。この位置関係。
なにもわざわざ、あたしの隣に来なくてもいいじゃないの~!