銀の精霊・森の狂王・時々、邪神
「分かりました。信じます」
「……はい?」
ふたつ返事で素直に納得してもらえて、逆にこっちが困惑してしまった。
ず、ずいぶんアッサリ信じてもらえてしまったわ。
こんなに簡単に人を信じるなんて大丈夫なの? この精霊さん。
無事に世の中渡っていけてるのかしら?
「容易には信じがたいお話ですが、見ればあなたは本当に、この世界とはまったく異質な文化をお持ちのようですから」
「まったく異質な文化?」
じーっとあたしを見ている精霊さんの視線を辿ると、どうやら彼女は私の制服を、ひどく興味津々に眺めているようだ。
あ……ありがとう専務! 専務のセンスの悪さのお陰で、非常事態を乗り切れたみたいです!
この制服に決まった時に、陰でさんざん皆で悪口言ってごめんなさい!
あたしは専務の姿を思い浮かべ、心の中で手を合わせた。
「あなたが異世界から訪れたことを納得したうえで、私はあなたに謝罪しなければなりません」
熱心に心の専務を拝んでるあたしに、水の精霊が悲しげな様子で言った。
「謝罪? あたしにですか? なにを謝罪するんですか?」
「どうやら私が、あなたをこちらの世界に呼び込んでしまったようなのです」
「え!? あなたが私を!?」
な……
な……な……
「なんでですか!?」
あたしは一瞬の間の後、噛み付くような勢いで精霊に食って掛かった。
なんて事してくれたのよ本当に!!
あんたあたしに、なんの恨みがあるって言うの!?
こんなひどい目に遭わされる心当たりなんかないわよ! 初対面の相手に!
「なんでそんなことしたの!?」
「私の命が、今ここで尽きるからです」
「……え?」
「……はい?」
ふたつ返事で素直に納得してもらえて、逆にこっちが困惑してしまった。
ず、ずいぶんアッサリ信じてもらえてしまったわ。
こんなに簡単に人を信じるなんて大丈夫なの? この精霊さん。
無事に世の中渡っていけてるのかしら?
「容易には信じがたいお話ですが、見ればあなたは本当に、この世界とはまったく異質な文化をお持ちのようですから」
「まったく異質な文化?」
じーっとあたしを見ている精霊さんの視線を辿ると、どうやら彼女は私の制服を、ひどく興味津々に眺めているようだ。
あ……ありがとう専務! 専務のセンスの悪さのお陰で、非常事態を乗り切れたみたいです!
この制服に決まった時に、陰でさんざん皆で悪口言ってごめんなさい!
あたしは専務の姿を思い浮かべ、心の中で手を合わせた。
「あなたが異世界から訪れたことを納得したうえで、私はあなたに謝罪しなければなりません」
熱心に心の専務を拝んでるあたしに、水の精霊が悲しげな様子で言った。
「謝罪? あたしにですか? なにを謝罪するんですか?」
「どうやら私が、あなたをこちらの世界に呼び込んでしまったようなのです」
「え!? あなたが私を!?」
な……
な……な……
「なんでですか!?」
あたしは一瞬の間の後、噛み付くような勢いで精霊に食って掛かった。
なんて事してくれたのよ本当に!!
あんたあたしに、なんの恨みがあるって言うの!?
こんなひどい目に遭わされる心当たりなんかないわよ! 初対面の相手に!
「なんでそんなことしたの!?」
「私の命が、今ここで尽きるからです」
「……え?」