銀の精霊・森の狂王・時々、邪神
初めて城に来た時は、異国風でアンティークな建築やインテリアが珍しかったけど、人間って割とすぐ環境に順応するのね。もう見慣れたわ。
自然の物を多用しているから、馴染みやすいのかもしれない。
侍女もマティルダちゃんの所へ帰してしまったから、部屋にはあたしひとりきり。
だって付いていてもらっても、基本、すること無いし。
枕もとの横のイスに座って、ひたすらジーッと顔を見られていても、お互いストレスが溜まるばかりで。
『何か変化があったら呼び鈴を鳴らしましょう』
って事で合意の上、侍女さんには通常業務に戻ってもらった。
一応、頭の怪我が心配だからおとなしく寝てたけど、じっと横になってるだけってのも辛い。
本でも読めればいいんだろうけど、文字が読めないだろうしなぁ。
どうやら異常も悪化もないようだし、起き上がっても……いいわよね? ポックリいかないわよね?
あたしはソロソロと身を起こし、自分の体の具合を確かめてみた。
うん、大丈夫。関節の痛みも無いし、眩暈もしない。
貧血なんて、夕飯に肉でも食えばすぐ回復するわ。平気よ。
……肉、か。
あたしも、他種族の命を犠牲にして生きているのね。
もちろんそれを、下劣な行為と決め付ける事はできないけれど。
自然の物を多用しているから、馴染みやすいのかもしれない。
侍女もマティルダちゃんの所へ帰してしまったから、部屋にはあたしひとりきり。
だって付いていてもらっても、基本、すること無いし。
枕もとの横のイスに座って、ひたすらジーッと顔を見られていても、お互いストレスが溜まるばかりで。
『何か変化があったら呼び鈴を鳴らしましょう』
って事で合意の上、侍女さんには通常業務に戻ってもらった。
一応、頭の怪我が心配だからおとなしく寝てたけど、じっと横になってるだけってのも辛い。
本でも読めればいいんだろうけど、文字が読めないだろうしなぁ。
どうやら異常も悪化もないようだし、起き上がっても……いいわよね? ポックリいかないわよね?
あたしはソロソロと身を起こし、自分の体の具合を確かめてみた。
うん、大丈夫。関節の痛みも無いし、眩暈もしない。
貧血なんて、夕飯に肉でも食えばすぐ回復するわ。平気よ。
……肉、か。
あたしも、他種族の命を犠牲にして生きているのね。
もちろんそれを、下劣な行為と決め付ける事はできないけれど。