銀の精霊・森の狂王・時々、邪神
髪を怒りに逆立たせ、真っ赤な両目を燃え上がらせて、イフリートが仁王立ちしている。
「人間よ! 我が友に何をするか!?」
叫ぶ口からは、紅蓮の炎がチラチラと吐き出される。
「ましてや、王はお前達の仲間! それを裏切るとは!」
ビリビリとイフリートの顔に筋が盛り上がり、険しさが増していく。
「己が身の愚劣さを思い知るべし!!」
憤怒の表情、激しい雄叫び。途端に、周りの温度がドンっと急上昇した。
吠えたイフリートの全身から、無数の炎が鋭い弓矢のように放たれる。
それらが意思を持っているかのように、兵士達に残らず襲い掛かった。
次々と炎に包まれる兵士達は悲鳴をあげ、踊るように暴れて床を転げ回る。
火の粉が飛び、炎は広がり、いろんな物が焼ける臭いがして、場は悲惨さが極まった。
……あち! あち! かなりあっつい!
「熱いわ! イフリート!」
皮膚がジリジリする熱さに堪りかね、あたしは叫んだ。
でもイフリートはすでに忘我の領域だった。
またキレたのね!? 制御不能になってる!
せっかく助かったと思ったけれど、これってかなりヤバイんじゃないの!?
あぁもう、非常事態が非常事態を呼んで、わけが分からない!
火の粉が四方八方に飛び散り、こっちまで貰い火しそうだ。
温度は上昇し続け、周囲は赤い炎と熱気が充満する。
呼吸が苦しい。熱い、熱い。兵士達は泣き叫んで救いを求めている。
「しずくさん! なんとかしないと、あの人たちが!」
「た、確かにこのままじゃ、イフリートが皆殺しにしちゃうわ!」
「そんな! イフリートにそんな事させられないです!」
「人間よ! 我が友に何をするか!?」
叫ぶ口からは、紅蓮の炎がチラチラと吐き出される。
「ましてや、王はお前達の仲間! それを裏切るとは!」
ビリビリとイフリートの顔に筋が盛り上がり、険しさが増していく。
「己が身の愚劣さを思い知るべし!!」
憤怒の表情、激しい雄叫び。途端に、周りの温度がドンっと急上昇した。
吠えたイフリートの全身から、無数の炎が鋭い弓矢のように放たれる。
それらが意思を持っているかのように、兵士達に残らず襲い掛かった。
次々と炎に包まれる兵士達は悲鳴をあげ、踊るように暴れて床を転げ回る。
火の粉が飛び、炎は広がり、いろんな物が焼ける臭いがして、場は悲惨さが極まった。
……あち! あち! かなりあっつい!
「熱いわ! イフリート!」
皮膚がジリジリする熱さに堪りかね、あたしは叫んだ。
でもイフリートはすでに忘我の領域だった。
またキレたのね!? 制御不能になってる!
せっかく助かったと思ったけれど、これってかなりヤバイんじゃないの!?
あぁもう、非常事態が非常事態を呼んで、わけが分からない!
火の粉が四方八方に飛び散り、こっちまで貰い火しそうだ。
温度は上昇し続け、周囲は赤い炎と熱気が充満する。
呼吸が苦しい。熱い、熱い。兵士達は泣き叫んで救いを求めている。
「しずくさん! なんとかしないと、あの人たちが!」
「た、確かにこのままじゃ、イフリートが皆殺しにしちゃうわ!」
「そんな! イフリートにそんな事させられないです!」