銀の精霊・森の狂王・時々、邪神
まさか……
「わたしは、世界を見守る役目を主から与えられた」
まさ、か……
「それ故、自分で自分を殺す事は叶わなかった。不可能だった」
まさか……まさか……
「生贄となる為には、自分以外のものに殺されなければならなかった」
ガアァァ!っと、引いた血が逆流して、一瞬意識が遠のいた。
この……
この……
「この、化け物おぉぉぉ―――!!」
嵌められた!!
完全に騙された!!
「うわああああっ!!!」
あたしは狂ったように叫んだ。
あたし達はうまく利用されたんだ!
さもアグアさんが精霊の生贄のように見せかけられて!
本当の生贄である自分を、あたし達の手で殺させたんだ!
あたし達の手で……
あたし達の、この手で……
世界の破滅の最後のスイッチを入れさせたんだ!!
なんて事! なんて、なんて……
「うわあ!! あああぁ―――!!!」
髪を掻き毟り、天を仰ぎ咆哮した。
皆の顔が浮かんだ。信じて逝った者達の顔が。
絶望。本当の終わり。これが終焉。
終わった。世界が。
ああ! 本当に本当に……
本当に何もかもが、無意味で無駄だった!!
「わたしは、世界を見守る役目を主から与えられた」
まさ、か……
「それ故、自分で自分を殺す事は叶わなかった。不可能だった」
まさか……まさか……
「生贄となる為には、自分以外のものに殺されなければならなかった」
ガアァァ!っと、引いた血が逆流して、一瞬意識が遠のいた。
この……
この……
「この、化け物おぉぉぉ―――!!」
嵌められた!!
完全に騙された!!
「うわああああっ!!!」
あたしは狂ったように叫んだ。
あたし達はうまく利用されたんだ!
さもアグアさんが精霊の生贄のように見せかけられて!
本当の生贄である自分を、あたし達の手で殺させたんだ!
あたし達の手で……
あたし達の、この手で……
世界の破滅の最後のスイッチを入れさせたんだ!!
なんて事! なんて、なんて……
「うわあ!! あああぁ―――!!!」
髪を掻き毟り、天を仰ぎ咆哮した。
皆の顔が浮かんだ。信じて逝った者達の顔が。
絶望。本当の終わり。これが終焉。
終わった。世界が。
ああ! 本当に本当に……
本当に何もかもが、無意味で無駄だった!!