銀の精霊・森の狂王・時々、邪神
迫り来る物体を見上げながら、心の中で悲鳴を上げつつ、とっさの出来事に体が動かない。
マストが自分に向かって落ちてくるなんて非常事態に、頭と体がついていかない。
もうダメだ! 下敷きにな……!
―― ゴウッ!
モネグロスとあたしの体が、すさまじい突風に吹き飛ばされた。
ふたり揃って板張りに激突して、頭と体にゴーンと衝撃が走り、目から火花が出る。
「ううぅ~!!」
ほぼ同時に、あたし達の倒れる場所からわずかにズレて、マストが床上に落下する。
その重みで、床が大きく割れて凹んでしまった。
「済まない! お前達を動かす方が手っ取り早かった!」
「い……いいの。ありがとうジン」
腰に手を当て、ヨロヨロなんとか起き上がる。
暴れまくる番人の攻撃を、見事な風さばきでジンが回避するたび、船は上下左右に大きく揺れまくる。
とてもじゃないけど立っていられなくて尻餅をつき、モネグロスと一緒に床の上を転げ回った。
「モ、モネグロス、大丈夫!?」
「雫、船を……!」
船の激しい動きに体を翻弄されながら、モネグロスがあたしに向かって叫んだ。
「船!? 船をなに!?」
「雫! 船を入り口に向かって走らせろ! 番人はオレが何とかする!」
ジンが大声で叫んだ。
な、なんとかするって、どうするのよ!?
マストが自分に向かって落ちてくるなんて非常事態に、頭と体がついていかない。
もうダメだ! 下敷きにな……!
―― ゴウッ!
モネグロスとあたしの体が、すさまじい突風に吹き飛ばされた。
ふたり揃って板張りに激突して、頭と体にゴーンと衝撃が走り、目から火花が出る。
「ううぅ~!!」
ほぼ同時に、あたし達の倒れる場所からわずかにズレて、マストが床上に落下する。
その重みで、床が大きく割れて凹んでしまった。
「済まない! お前達を動かす方が手っ取り早かった!」
「い……いいの。ありがとうジン」
腰に手を当て、ヨロヨロなんとか起き上がる。
暴れまくる番人の攻撃を、見事な風さばきでジンが回避するたび、船は上下左右に大きく揺れまくる。
とてもじゃないけど立っていられなくて尻餅をつき、モネグロスと一緒に床の上を転げ回った。
「モ、モネグロス、大丈夫!?」
「雫、船を……!」
船の激しい動きに体を翻弄されながら、モネグロスがあたしに向かって叫んだ。
「船!? 船をなに!?」
「雫! 船を入り口に向かって走らせろ! 番人はオレが何とかする!」
ジンが大声で叫んだ。
な、なんとかするって、どうするのよ!?