君を想う、僕の我が儘
春を告げる優しい風が、咲き始めの桜を撫でていく。
風に靡く君の髪から、甘い香りがした。
桜が満開になる頃には、遠距離になるんだ。
柔らかい日差しを受ける君を、思わず抱きしめた。
「四年だけ、待っていてほしい…」
真っ直ぐな、艶のある髪を何度も撫でる。
君に伝わるように。
自分に言い聞かせながら。
「絶対迎えに来るから」
腕の中の君が、顔をあげた。
潤んだ目に、射抜かれる。
「信じて、待っててほしい」
君が頷くと、溜まっていた涙が零れた。
ぼくは、大切な君に誓うんだ。
――― ずっと、きみを、想っているよ。
〈君を想う、僕の我が儘〉
風に靡く君の髪から、甘い香りがした。
桜が満開になる頃には、遠距離になるんだ。
柔らかい日差しを受ける君を、思わず抱きしめた。
「四年だけ、待っていてほしい…」
真っ直ぐな、艶のある髪を何度も撫でる。
君に伝わるように。
自分に言い聞かせながら。
「絶対迎えに来るから」
腕の中の君が、顔をあげた。
潤んだ目に、射抜かれる。
「信じて、待っててほしい」
君が頷くと、溜まっていた涙が零れた。
ぼくは、大切な君に誓うんだ。
――― ずっと、きみを、想っているよ。
〈君を想う、僕の我が儘〉