君を想う、僕の我が儘
「ちゃんと選んでる?」


君に見とれてた、とはさすがに恥ずかしくて言えない。


「うん、もう決めたよ」


僕たちはお互いの為の御守りを、交換した。


「ありがとう」

それだけのことなのに、君は嬉しそうな笑顔を見せてくれる。


「これ、意味あるのか?」

「ちゃんと応援してるってコト」


ふーん、と頷いて君の手をとる。


僕たちは手を繋いで歩き出す。


「合格祈願したし、御守りももらったし、合格間違いなしだな」


君は僕の腕にぎゅっとしがみついた。


「頑張ってね」

僕を見上げて、君はつぶやく。
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