君を想う、僕の我が儘
その言葉の中に、少し寂しそうな響きを感じてしまう。


「頑張るよ、会いたいのを我慢して勉強ばっかりしてるんだから」


反対の腕で、君を包み込む。
華奢な肩が、ぴくりと反応する。


「ありがとな、応援してくれて」


僕の腕の中の小さな君が、何も言わずに頷く。




――― 君がいるから、僕は頑張れるんだ。

僕はそっとキスをした。



 
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