君は何を見ているの?
高校に着くと教室の前にクラス分けの紙が張られていた。


俺は、1-1、茜は1-2だった。


「茜、大丈夫か?」


「何が?」


「俺とクラスが分かれて。」


俺と茜は今までクラスが違うことはなかった。


田舎の学校だったため2クラスしかなく、偶然かはたまた先生がそうしたのかは知らないが、茜とはずっと一緒だったのだ。


だから今回のクラス分けで初めて分かれたのだが・・・・


「大丈夫、大丈夫!」


(どこからその自信が・・・)


そう思っても茜はもともと、不安にならない性格だ。


まあ、凄くポジティブ思考のためだろうが。


「いいか?初めての人にいきなり質問したら、駄目だぞ。」


「え~。何で?」


「何でってお前・・・相手が驚くだろう。」


「武は答えてくれたじゃん。」


「それは・・・だな。」


「大丈夫!心配しすぎだよ。もっとポジティブに考えないと!」


「お前がポジティブすぎるから、俺はネガティブになるんだ!」
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