君は何を見ているの?
「まじで!可愛いって噂じゃん。紹介してくれよ。」


「・・・変に良く想像しない方がいいぞ。」


「だってさ、頭良くて、可愛くて、性格も悪くないんだろ?」


「悪くは・・・ない。」


性格は悪くない。


正直者だし、人を貶すようなことも決してしない。


ただ変人なだけだ。


「なら、悪く想像する方が変だろ!今日帰りに紹介しろよ。」


今、香月に茜のことを説明しても聞かなそうだと思った俺は、無言で頷いた。


「楽しみだな!」


ウキウキしている香月の横で俺は、ため息をついた。


(茜に会わせたらこいつどう思うかな?)


茜が急に質問をしてきたら、まあ茜には変だと思い近づかないだろう。


まあ、それはそれで今までそうだったのだから、問題は無い。


「おはよう!」


教室のドアが開いたかと思うと先生が教室に入ってきた。


「みんな入学おめでとう!今から入学式だから廊下に出席番号順に並んでくれ。」


先生に言われ俺たちは、廊下に並び体育館に向かった。
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