光源氏の腕の中【仮】
ビクッ。

・・・

急に後ろから抱きしめられ、

体がビクッと反応した。

「…朱音」

「・・・帝様」

「・・・なんだ?」

「私の事は抱かない・・・

そうおっしゃいましたよね?」


「・・・そうだな。

朱音の気持ちが最優先だ。

最初に言ったように、

朱音と契りを交わし、

子供が授かっても、世継ぎに

することはない。

朱音との子供は、静かな落ち着いたところで、

育てていきたいと思ってるからな…」



・・・

帝は、私をどう思ってる?

他の側室たちと、全く

扱い方が違うような気がする。


そっと振り返った私は、

帝を見つめた。

帝は優しく微笑み、

私の髪を撫でた。
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