光源氏の腕の中【仮】
「朱音様」

お菊は潤んだ瞳で、

私を見つめた。

・・・

私は満面の笑みで、頷いた。


「家族を大事にして?

・・・」


・・・あれ。

私、どうしたんだろう?


目の前が歪んで、

お菊の言葉も、遠くで聞こえる。


お菊、何を言ってるの?

私、凄く気分が悪いの…


・・・

間もなくして、

意識を手放した。

・・・

お菊が、

大声で叫んでいるのが、

遠くで聞こえた気がした。
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