光源氏の腕の中【仮】
・・・

誰かが、

私の手をギュッと握っている。

・・・

そっと目を開けた私に映ったのは、

・・・

お菊と、

白衣を着たお医者様?

そして、

私の手を握りしめているのは、

…帝様。


「お目覚めになられましたか?」

医者に問いかけられ、

静かに頷いた。


「いつから体調が悪かったのですか?」

医者の質問に、首を振る。

・・・だって、

どこもなんともなかったんだから。


「…帝様」

医者が、帝を見つめた。

帝も不思議そうに、

医者を見つめる。





「ご懐妊です」
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