光源氏の腕の中【仮】
医者は出ていき、
「お菊、そなたも席を外せ」
そっぽを向いたまま、
帝が言う。
・・・
お菊は、静かに頭を下げ、
部屋を出ていった。
・・・
部屋に残った私と帝。
優しい風が、
部屋に舞い込む。
でも、
私も帝も、浮かない顔・・・
・・・
私は、気づかれぬように、
お腹を触った。
・・・
お腹に宿った小さな命。
愛しくて愛しくてたまらない人の子供。
・・・そう。
それは光源氏の子供。
私は、光の子を授かってしまった。
「お菊、そなたも席を外せ」
そっぽを向いたまま、
帝が言う。
・・・
お菊は、静かに頭を下げ、
部屋を出ていった。
・・・
部屋に残った私と帝。
優しい風が、
部屋に舞い込む。
でも、
私も帝も、浮かない顔・・・
・・・
私は、気づかれぬように、
お腹を触った。
・・・
お腹に宿った小さな命。
愛しくて愛しくてたまらない人の子供。
・・・そう。
それは光源氏の子供。
私は、光の子を授かってしまった。