光源氏の腕の中【仮】
泣いている私に気が付いたのか、

布団の上から優しく、

私を撫でてくれる。

そのぬくもりが感じられ、

私はしばらく泣き続けていた。

・・・

そして、

間もなくして、涙が止まった。

・・・

「やっと泣き止みましたね?」

「・・・」

その声は、

パパでもママでもない。

・・・

「私は主治医の、

源光司(みなもとこうじ)といいます。

これから今後の事を、

色々お話ししたいのですが、

布団から出てきてもらえますか?」

・・・

その優しい声、

どこかで聞いたことがある。

・・・

私は涙を拭き、

そっと布団から顔を出した。
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