光源氏の腕の中【仮】
・・・

それから二日後。

私は光司先生の言う通り、

退院することが出来た。

・・・

光源氏にそっくりな

光司先生に会えないのは、

なんだかとても寂しさを覚えた。

・・・

家に帰ると、

前と同じように、

両親は仕事の為に、家にはなかなか帰らない。

この現実の世界が、

私には息苦しくてたまらない。

・・・

夜の街に飛び出した私。

・・・

前は、気が晴れたことも、

今は全然楽しくない。

上辺だけの友人も、

上辺だけの恋人も、

一緒にいても、ちっとも楽しくない。


・・・

「朱音、」

彼氏に名を呼ばれ、

見上げると、

突然キスされそうに。
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