光源氏の腕の中【仮】
「先生、何言ってるんですか?」

光司先生の腕の中で、

私は、何とかその言葉を発した。

・・・

「言った通りだよ」


「・・・え?」

光司先生の顔を見上げると、

優しい笑みを浮かべていた。

・・・

「入院中もそうだったけど、

退院してからもっと、

朱音の事がきなった・・・

凄く大人びてるのに、

どこか寂しげで…

そのなんだかわからない寂しさから、

救ってやりたいと想ってた」


・・・

光司先生の言葉に、

胸がキュンとした。

この現実の世界でも、

本気で、私を想ってくれてる人が、

一人でもいてくれた・・・

そう思うと嬉しかった。
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