光源氏の腕の中【仮】

③姫君たちの誘惑

・・・

目が覚めた私は、

いつの間にかいなくなっている

光が、どこに行ったか気になって、

辺りをキョロキョロする・・・

・・・

昨晩はぐっすり

眠る事が出来た。

それも、光が傍にいてくれたおかげ。

・・・

「失礼いたします。

朱音…朱里様・・・

お目覚めになられましたか?」

そう言ってふすまの所から、

顔を覗かせたお菊。

・・・

私は微笑み頷いた。

・・・

「何かお探しですか?」

「・・え?」

「辺りを見渡されていたので」

「え、あ・・光は?」

「ああ」

お菊は優しい笑顔を見せた。

・・・

「源氏の君様なら、

朝の勉学中でございます」

「こんな朝早くから?」
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