光源氏の腕の中【仮】
「おなごのような泣き顔だな?」

「・・・」

私の涙を拭いながら、

帝は微笑んだ。

・・・

「・・・帝様、いかがなさいました?

朱里が何か悪い事でも?」

・・・

慌ててこちらに近づきながら、

やってきた光。

…遅い。

・・・

「いや、朱里と申したのか?」

帝が私に問いかける。


「・・・はい」


「そなたのように、美しい容姿をしてる男は、

くれぐれも、女に気を付けるように」

・・・

私を離し、

帝は去っていった。

・・・

帝って。

もしかしてこの頂点の人物?!

我に返って、思い立った。
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