光源氏の腕の中【仮】
「朱音様にその着物と、
化粧を施したのは、この私めです。
どうか、お叱りは私に」
そう言って頭を下げたお菊。
でも、
「黙れお菊!
今は朱音と話しておる。
お菊は下がっておれ」
「ですが!」
「主人の命が聞けぬと申すか?」
「・・・」
「お菊さん、いいの。
私がちゃんと話をするから」
「朱音様」
私は優しい笑顔を見せた。
その顔に、ほんの少しだけ、
溜息をついたお菊は、部屋を出ていった。
・・・
お菊には何の落ち度もない。
私を少しでも楽しませてくれるために、
してくれた事。
外に出たのだって、私が言い出さなければ、
行く事はありえなかった。
化粧を施したのは、この私めです。
どうか、お叱りは私に」
そう言って頭を下げたお菊。
でも、
「黙れお菊!
今は朱音と話しておる。
お菊は下がっておれ」
「ですが!」
「主人の命が聞けぬと申すか?」
「・・・」
「お菊さん、いいの。
私がちゃんと話をするから」
「朱音様」
私は優しい笑顔を見せた。
その顔に、ほんの少しだけ、
溜息をついたお菊は、部屋を出ていった。
・・・
お菊には何の落ち度もない。
私を少しでも楽しませてくれるために、
してくれた事。
外に出たのだって、私が言い出さなければ、
行く事はありえなかった。