光源氏の腕の中【仮】

②気持ちとは裏腹に・・・

ほんのり入ってくる朝日。

・・・

光は優しく私を抱きしめたまま。

目を開けると、

優しい微笑みを浮かべた。

・・・

「・・・おはよ。

今朝は、お勉強しなくていいの?」

そう、いつもなら、

私の横に光の姿はない。

だって、朝のお勉強があるから。

・・・

「少しでも朱音の傍にいたい。

本を読むのはいつでもできる」

そう言って私の頭を優しく撫でる。

・・・

「・・・そうやって。

他の姫さま方にも言ってるの?」

・・・ふと。

そんな言葉が出た。

・・・

今まで光源氏は恋が多かった。

きっと同じ言葉を言ってるかもしれない。

・・・

「嫉妬・・・か?」

「なっ、違う」

真っ赤になった私は起き上がろうとした。
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