光源氏の腕の中【仮】
・・・

「・・・これは」

通された部屋には、

たくさんの着物と、化粧道具が

一式そろえられていた。

・・・

「帝様が、男装ではなく、

れっきとした女性の格好で、

出席していただきたいと・・・」



「・・・でも、

私は男です・・・」



「・・・いいえ。

帝様は、朱里様。いいえ、朱音様は、

女性の方だと申しておりました。

しっかりこの着物に着替えていただかなければ、

私の首が飛びます」


「?!!」


「きがえていただけますか?」

・・・いいえ、とは、

言えないでしょう?


「・・・はい、わかりました」

そして、数人の女性たちが、

それはそれは綺麗な着物を私に着せ、

化粧を施した。

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