DAYS〜君とあたしのカタチ〜
友達から


「…で、昨日は話した?笑顔のカワイイ高校生君と。」


いつもの朝にいつものバスから降りながら、理香があくび混じりに聞いてきた。

「話しましたけど?」


あたしは、わざと自信ありげに言った。


「で、何話した?」


理香は興味津々に身をよせて聞いてきた。


「あたしが自動販売機の前で小銭落として、たまたま彼がきて100円玉拾ってくれたから、ありがとって言ったんだ。」


「で?それで、それで?」

「それだけ。」


「は〜?!」



理香は、なんでそんなにガッカリしてんのかわかんない位、ガッカリした。


「理香、なんか面白がってない?」


「いや、べつにぃ…」




理香が何を期待してるのか解らないけど、今のあたしはそう簡単に誰かを好きになることはないと思う。


好きになるって顔がいいとか、声がいいとか優しいからとか…

そんなんじゃない。


好きに理由なんてないはず。


そんな風に思える人…

簡単に現れるはずないよ。
< 15 / 20 >

この作品をシェア

pagetop