DAYS〜君とあたしのカタチ〜
友達から
「…で、昨日は話した?笑顔のカワイイ高校生君と。」
いつもの朝にいつものバスから降りながら、理香があくび混じりに聞いてきた。
「話しましたけど?」
あたしは、わざと自信ありげに言った。
「で、何話した?」
理香は興味津々に身をよせて聞いてきた。
「あたしが自動販売機の前で小銭落として、たまたま彼がきて100円玉拾ってくれたから、ありがとって言ったんだ。」
「で?それで、それで?」
「それだけ。」
「は〜?!」
理香は、なんでそんなにガッカリしてんのかわかんない位、ガッカリした。
「理香、なんか面白がってない?」
「いや、べつにぃ…」
理香が何を期待してるのか解らないけど、今のあたしはそう簡単に誰かを好きになることはないと思う。
好きになるって顔がいいとか、声がいいとか優しいからとか…
そんなんじゃない。
好きに理由なんてないはず。
そんな風に思える人…
簡単に現れるはずないよ。