愛と憎しみの果て~たどり着く場所~
こうして向かい合って食べるなんて何週間ぶりのこと?
「いつ 向こうへ行くの?」
「今月末の木曜日に日本を立つ予定」
「後2週間だね」
「ああ」
「準備は出来てる?」
「一応な・・・」
「そっか・・・」
変な沈黙が流れる
「ごちそうさま」
あたしは箸を置いた。
「えっ?もう食べないのか?
ほとんど食べてねーじゃん」
「うん・・・最近欲しくないんだ」
「食べろよ!身体に悪いぞ」
「だいじょうぶだよ ほら蓄えはあるから」
と、お腹あたりを叩いて見せた。
その時 晴くんは『プッ』と少し笑っていた・・・
少しだけ前に戻った気がしたのだ。
でも・・・
期待してはいけない
自分に言い聞かせる。