愛と憎しみの果て~たどり着く場所~


「オレたち結婚するから」


「まだ言ってるの?
いつになったら目が覚めるの?」


「全部聞いてんだぞ!」


「なにが?」


「子供だよ」


『子供?』


社長とお母さんが同時に声をあげた。


「麻美のお腹にはオレたちの子供がいるんだ」


「えっ?
本当にあんたの子なの?
他の男の子をあんたの子だと言ってんじゃないの?」


お母さんの口からでたその発言には
あたしは許せなかった。


「帰る もう嫌!!!」


あたしは立ち上がり、リビングから出ようとした。


「麻美!逃げたらダメだ」


雄太はあたしを座らそうとした
その時あたしはしりもちをついた。

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