チョコレート化学実験。
…
“何故受け取られなかったのですか?”
なんとなくそのまま先輩と並んで歩く事になって。
顔には出さなかったが羽菜はおおいに動揺していた。
それでも自分の口からは冷静な質問が落ちる。
…先輩、身長伸びた。
“受け取ったら返さなければならないだろう?”
“え?でも”
あの人は返さなくていいって。
首を傾げる羽菜に、新田先輩はうん、と頷く。
“そうだけど、でもそれは俺が嫌なんだ。”
羽菜は先輩を見上げた。