ちょこの奇跡‐短編‐


「実は俺さ、好きな奴いるんだ」

「えっ………」

さっきの笑顔と反転、
あたしは動揺を隠せない。

「そいつはさ、鈍感で天然でどんなことも嫌な顔ひとつせず頑張って、優しくて可愛くて…」

やだ、これ以上聞きたくないよ。

「ちっさくて小動物みたいで守ってやりたくなるんだ。だから………」

やめて!言わないで!!

…………ギュッ

「……………え?」

「俺の好きな奴、杏奈なんだ」
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