究極の悪魔先輩へ。大嫌いです。
「てかあんたそろそろ名前くらい聞いたら?」
「そーなんだよねー。あたし勝手に雅人って名前付けてるんだよねー。深い意味はないけど。」
「雅人っていう顔してなくない?」
うん、全くしてないよ。どっちかって言ったら剛(つよし)みたいな名前っぽい。雅人って中学の時に告って振られた人の名前だしね。なんか雰囲気似てたから勝手に付けちゃったってだけだしね。
「明日聞いてみたら?」
「え、急すぎ!」
「じゃあいつ聞くの。今でしょ。」
何その某CMみたいな感じに言って。明日聞けるかな。聞きたいな、勿論。明日はあの小さいちゃらい先輩が偶然居ませんよーに!
「でも何て聞いたらいいかな?あ、あの名前聞きたいんですけどー(はーと)。今のめっちゃ自分可愛くない?」
結構なハイクオリティ。ごちそうさまでした。でも伊織は何とも言えない顔をあたしに見せ、帰れと一言あたしに浴びせた。
「普通に言えないの?名前知りたいんですけど、って。語尾のハートがちでキモい。笑えない。てか使ったことに謝って。いや土下座して土下座。」
「そこまで言うー?ちょっとしたギャグじゃーん。」
「もうギャグでさえ無理。あたしの体が拒絶反応起こしてる。」