i miss you…。:*


拓斗は苦笑いをすると自分の席に行った


顔に見覚えのあるが人が入ってくる


あっ、お葬式手伝ってくれた人だ


この人が、市江先生だったのか


先生は私に気付くと柔らかい笑顔をくれた


私は少し複雑な心境で会釈をして


後でお礼を言いに行かなきゃな


淡々と出席がとられていく



名前を呼ばれたあとに返事をする


一人ひとり名前と顔を照らし合わせて


一番後ろ便利だななんて考えてた


私の名前が呼ばれて軽く手を上げる


先生は少し寂しそうに笑って


次の人の名前を呼ぶ



『渡辺拓斗』



拓斗も私同様だった渡辺っていうのか


先生はそんな拓斗を見て


私に向ける目とは違う


覚めた目で見ている


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