i miss you…。:*
拓斗がニヤニヤしながら
肩から下げていた黒いケースを開く
中には青色のお世辞にも綺麗とは言えない
ステッカーや落書き
所々ペイントが剥げているギターを取り出す
拓斗は大切そうにボディーを撫でて
よくわからないコードに繋げて
肩から下げてどや顔ぎみだけど
凄く似合ってる
本当に無邪気に楽しそうに笑って
『見てろよ?』
私は頷き、これからおこることに
ワクワクしていた
拓斗はそんな私を横目で確認して
マイクに近づき一言
『放送室ジャックしまぁーす!』
その瞬間、体を少し揺らし
リズムをとりながらメロディーを奏でる