i miss you…。:*



その時、開店の合図の曲が流れた


皆は静かに、ホールに出ていった


重たいドアがパタリと閉じる


一人になったスタッフルームは


すごく静かで、虚しい気持ちになる


私も行かなきゃ


化粧ポーチをロッカーにしまい


濡れた鏡を見る




私は最後に全身鏡で姿を確認して


お得意の作り笑顔をした




今まで積み上げてきたものが


崩れないように大丈夫、大丈夫


何度も自分に言い聞かせて


強く拳を握る



私は、私が嫌いだ



かっこ悪いのは私の方じゃないか





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