i miss you…。:*




お客様と一時の楽しみをしていても



私から考えが消えることは無かった


醜くて切なくて愛しい思い出が


頭の中を支配していく



それもこれも、全部あいつのせい



私は飲みかけのお酒を


一気に飲みほした



『マリア?』



お客様が心配して私の顔を覗きこむ


私はなんともない顔で



『おかわり頂けますか?』


『久しぶりで嬉しくて』


『ついつい、お酒が進みます…』




『ダメ…?ですか?』




私は上目遣いをした


本当に惨め、何してるんだろう


中々私の中から出て行かない



ふとした瞬間に思い出して



違う、違うよ


アイツは君じゃない


分かってるの



だから私は強くもないお酒に



手を伸ばして逃げた



やっぱり、この季節が好きで嫌い





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