二人の兄に激甘警報発令中!
その時、
稜也さんは私の右手を左手で掴み、シーツ越しに私の上に馬乗りになった。
私は掴まれた右手の感触が、響也さんを思い出させた。
こんな風にプールサイドで掴まれたんだ。
響也さん……何故私に……。
「彩羽、今お前は何を考えている?」
怒りを少し孕んだ口調で稜也さんは言う。
私はハッとし、稜也さんに目線を合わす。
いつもよりも鋭い目つき。
見下ろされる感覚。
吸い込まれそうな瞳の熱。
ベッドで隣に寝ていた時は優しく笑っていたのに。
どうかした?稜也さん。
「稜也さん…?あの…何故こんな態勢に?」
私は掴まれている右手に力が少し加わるのを感じた。
稜也さん、怒ってる。
すると稜也さんは私の左手を右手で掴み、両手を自分の両手と絡ませた。
私はビックリして、左右に頭を振った。
え?なんで手を繋いでいるの?
「りょ…やさん…?」