二人の兄に激甘警報発令中!
「彩羽。鎖骨の痣、どこでついちゃったの?」
今の俺の表情は強張っていると思う。
出来るだけ優しく彩羽に問いかけた。
彩羽はキョトンとした顔で俺を見つめる。
普通の男だったらこれでイチコロだな。
「…分からないです。昨日はついていなかったのに、さっきお風呂場の鏡で見たときに気付きました。」
彩羽は俺から目線を外し、少し焦っているような声色で言っていた。
どう考えても響也だろ。
彩羽は鈍感なのか?
鈍感にもほどがある。
男と密室で二人っきり……意識はしていないのか?
警戒心持てよ……まじで…。
俺はいつの間にか彩羽の上にいた。
頭上にあるシャンデリアの光は俺の身体で遮られ、彩羽の顔が少し暗くなった。
彩羽の身体を押さえ、俺は今更後悔した。
何やってんだよ、俺。
「彩羽、今お前は何を考えている?」
自分自身にも彩羽にも俺はキレている。
彩羽は驚いきながら俺を見つめる。
彩羽は少し顔を歪めた。