二人の兄に激甘警報発令中!
無理だ。
俺には無理だ。
俺達は兄妹だ。
出来ない。
俺は彩羽の耳元辺りに顔を埋める。
深い溜息を零す。
「稜也さん…。」
彩羽はさっきとは全く違う声色で俺の名を呼ぶ。
俺は……。
「彩羽……彩羽は純粋過ぎるんだ。」
俺は怒りなんかとうに消え失せ、今は悲しみが身体中を這う。
彩羽は今何を想って俺を見ている?
俺はただの兄か?
そう思ってくれと頭では思っている。分かっている。
でも
身体が、思考が、心が、俺をかりだたせるんだ。
「純粋…?」
そう…悩め。
俺とお前と響也の関係を。