二人の兄に激甘警報発令中!
「なんで彩羽が泣いてるんだよ。」
目の前には目を閉じて静かに涙を流している彩羽が居た。
ごめんな、俺がお前を狂わせるよな。
でも映らせて、彩羽の瞳に。
泣きたい。消え入りそうになりながら泣きたい。
「稜也さん、悲しまないで。」
彩羽は目を開け、俺をみつめる。
彩羽の右手が俺の髪に滑り込む。
期待させんな。
こんな事、絶対に俺以外にはするな。
独占欲ばかりが俺を埋め尽くす。
「稜也さん、笑って?」
微笑む彩羽。
俺は彩羽が……。
「彩羽……こんなこと、響也にはしないでね。」
わざと可愛らしく彩羽に言う。
俺は意地悪く、彩羽にキスをした。
響也にされていると思うと吐き気がする。
近くて遠いんだな、彩羽は。