二人の兄に激甘警報発令中!

「どれにしようかな。」


琴音さんがネットで大量に買っている栄養剤がたくさん置いてある。


私はとりあえず一番手前にあるやつを2つ持ってさっきの花瓶の所に戻った。


あれは切り花なのかな?とか、この栄養剤で大丈夫かな?とずっと考えていた。



響也さんの事はいつのまにか忘れていた。



ってまた考えちゃう。


あ、そうか。趣味で忘れればいいんだ。


意識なんかしていない。


ただ、あんな事されて驚いているだけ。



私は目の前のお花を見つめた。



栄養剤を入れ、綺麗に整えた。


「なんなんだろうね~。昨日だけで色々知ったよ。」


私はお花に話しかけている。


普通の人が今の私を見たら頭おかしいとおもうかもしれない。


でも琴音さんは



『お花にも命があるから、喋りかけると目一杯輝きながら咲くんだよ。』



って綺麗な笑顔で言っていた。


だから私は独り言が多い。


お花と喋ると、何故か相槌を打ちながら聞いてくれている気がして、私はとても温かな気持ちになる。


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