二人の兄に激甘警報発令中!
私は驚きすぎて茫然と椅子に座っているだけだった。
左にひかれる腕と、右にひかれる腕。
分からない。
二人が何を考えているのか。
両方の腕が掴まれ、稜也さんの手の力は強くなる一方。
響也さんも強くなる。
二人とも険しい表情をしながらお互いを睨み合う。
私は何とかして場を静めなければいけないと思い、
「あ、あの…今日高校の友達と遊ぶので、お出かけ出来ません!すみません!」
そう言い残して二人の腕を振りほどき、廊下を走って行った。