二人の兄に激甘警報発令中!

私は今までの堅苦しい『夏目 蓮』さんと言う呼び方(心の中で)を止めた。


蓮さんはクスクスと綺麗な笑い方を浮かべた。


香穂は蓮さんの顎を見ているようだった。


香穂の顔はやはり紅潮していて、蓮さんへ熱い視線を向けていた。



明らかに蓮さんを慕っている。



蓮さんはそんな香穂を無言でさらに引き寄せる。


「私はお邪魔だね、蓮さん、香穂。」


私はそう言ってソファーの上にあるバッグを腕にかけた。


「あ、ちょ、彩羽!」


香穂はそう言って立ち上がろうとした。


だが、蓮さんが「ちょっと待って」と言ってそれを阻止した。



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