二人の兄に激甘警報発令中!
*学校生活開始


真夏は過ぎ去り、置いていったのは涼しげな空気を含んだ生ぬるい風を吹かしている夏の終わりだ。



肌に触れるたびに妙な感覚に寒くもないのに鳥肌がたつ。



庭に撒いた水に日光が反射して、水溜まりの中に幻想的な色が咲き乱れる。



今朝は気分が良い。

クリーニングに出した真新しい様な制服に身を包み、新しい学期を迎えようとしている。



響也さんと稜也さんは私の兄だから上の学年になると私は思う。



何も聞かされていない私が予測しても意味はないか。



全身鏡の前に立った私は鏡の中の私に綻ぶ様に微笑む。

高校の入学式の様なドキドキとワクワクした気持ち程ではないが、多少緊張気味だ。

緊張解そうと、自分に笑いかけるが、鏡の中の自分にうんざりしている。


私の通っている桜華学園は自由服だ。

標準服は一応導入されているが、多くの生徒は私服登校だ。


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