二人の兄に激甘警報発令中!
ガチャ
「あ、彩羽ちゃん!学校かしら?頑張ってきてね!」
丁度玄関の所には琴音さんが居た。
手元にはジョウロを持って私に微笑む。
頑張ってきてねと言われ、私は琴音さんの笑顔と同じくらいに目一杯微笑んだ。
「元気な事は良い事よ~」
そう琴音さんは私に言ってから玄関のドアを開けてくれた。
ローファーを急いで履き、私は重たいバッグを持ち直した。
しばらくローファーを履いていなかったせいか、小さくなっている感覚がする。
真新しい様な制服にぴったりの革製のローファー。
最初は履き慣れなくて少し落ち込んでいたが、年月が経つにつれ、足にぴったりとはまる様な感覚にってきた。
私と同じようにローファーも成長しているみたい。
「行ってきます!」
二学期の一日目。
大きな声と共に私は大きな黒崎家の玄関から出た。