二人の兄に激甘警報発令中!
*妖しい夜闇
彩羽side
目が覚めたら私は自分の部屋に居た。
一人部屋にしては広い、白を基調としたシンプルな私の部屋。
その部屋の無駄に広いベッドの中に私は居た。
目が覚めたら白い天井がぼやけて見えた。
ベッドのわきにあるテーブルの上に置いてあるスピーカーが私の大好きなジャズ調の音楽が再生されていた。
いつもと違うシーツの肌触りで気が付く。
「私……裸だ。」
暑い筈の真夏の夜闇。
でも今夜は妙に空気が冷たく感じる。
私……何をしてた?
『背徳の道を選んででも君を愛す。だから君も俺を愛して。』
そうスピーカーから流れ終わった瞬間、私は衝動的にスピーカーの電源を切っていた。
飛び起きてOFFのボタンを押したようだ。
スピーカーの隣には、私がプールで泳いでいる時に着ていた水着がきちんと畳んで置かれていた。