二人の兄に激甘警報発令中!
私は少しうつむいて、何も来ていない胸元を見た。
この姿を響也さんに見られたんだ……。
中学生の頃の保険の授業で教わったな。
他の組の女子も沢山いて、女子だけでいっぱいになりそうな空き教室。
私は少し顔を傾けて空を見てたけど、保険の先生が無表情で淡々とした口調で言っていた。
まさか私が……。
記憶は無いけど、ベッドまで誰かが運んで、私のビキニを外したんだ。
響也さんの瞳が、腕が、唇が。
余韻を残すように私をおかしくする。
私はいつの間にか居たお風呂場で、上からシャワーを浴びた。
無になりたい。
顎から滴り落ちる雫と共に、私の涙も拭ってよ。
「ッ……。」
この涙、誰にも見せられないよ。
ジャージャー
と言う水音だけが響くお風呂場。
私は虚ろになりながちな目を起こすように顔を左右に大きく振った。
私と響也さんがしてしまった事も否定するように。