俺様ホストに愛されて


「う、うわっ、浮気相手⁉」



ようやくなにを言われたのか状況が呑み込めて来たあたしは、とっさにリュウから体を離した。



今、なんと?



リュウの顔は

冗談とも本気とも取れないような、曖昧な表情をしている。



ぎこちなく目を伏せながら、頬をぽりぽり触るリュウ。



いやいやいやいや‼



軽すぎじゃないっっ⁉



いや……さすがホストって褒めるべきか?



う、浮気相手って。






「いえ、遠慮しときます」



あたしは目を見ずに淡々とそう言った。



その気にさせるような発言をしたり、寄り掛かれだなんて介抱する振りをしたり。



それは全部、下心があったからなわけね。



最低



結局、男なんてみんな同じじゃん。

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