時計じかけの恋



「洸太。いい加減降りろ、真美が辛そうにしてる」

「えっ!真美ちゃんごめんね、俺全然気づかなくて…」

「ううん、大丈夫だよ」

洸太くんは焦ったようにあたしの背中から降りてくれた。

でも。

洸太くんが降りてくれたことなんか気にならないくらい。

斗真があたしが辛がってることに気づいてくれて。

洸太くんにそれを言ってくれて。

たったそれだけのことなのに…



すごい、すごい…嬉しかった。



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