意地悪上司は仔猫好き
1.運命的な出会い
──それから3年が過ぎた秋の雨の日。
「いらっしゃい、彩音«アヤネ»。」
私をそう呼んでレジで笑うのは大学の2年先輩だった茂木 史江«モギ フミエ»さんだ。
このお店はタカノコーヒーと言う全国チェーンのコーヒー店。
私は仕事の後、ここに寄るのが習慣だ。
史江先輩はここの店長をしている。
「ごめんね、彩音。今日、雨だから混み混みなんだよね。」
私は史江先輩は申し訳なさそう。
私は笑って
「大丈夫ですよ。今日は湿気で髪ボサボサなんで帰ります…。」