ハッピーバレンタイン!!
???

目をパチクリさせる私の目の前に西川くんがいる。

「なぁ、七緒?
多塚 有弥のチョコレート、お前が作ったんじゃねーの?」

唐突に言われ、何も声が出ない。

「なぁ、違うのか?」

責め立てるように言われ、私は口を開いた。

「な、なんで有弥のチョコレートを私が作らないといけないの?」

私から少し震えた声が出た。

「あのチョコレートの箱から、お前の匂いがしてた。だから、お前が作ったんじゃねーのって聞いてんの!!」

「私の匂い?・・・」

「お前の服とか・・・髪に付いてる匂い。イチゴの匂いがするんだよ!!
俺は別に・・・故意に嗅いでたワケじゃねーからなっ!!」
< 4 / 65 >

この作品をシェア

pagetop