ハッピーバレンタイン!!
プイ、とそっぽを向いた西川くんの頬はほんのり赤かった。

「本当に、本当にあのチョコレートは有弥が気持ちを込めて作ったの!!
私は、アドバイスしただけ。
確かに、あのチョコレートを包んでた袋は・・私が有弥にあげた物だけど・・・」

「そっか・・・」

彼はそう言ったっきり黙ってしまった。

私の視界の隅に透里くんが教室に戻ってきたのが見えた。
彼も西川くんと同じようにチョコレートを持っていなかった。

そして、少しコッチを見た気がした。
< 5 / 65 >

この作品をシェア

pagetop