かぐや皇子は地球で十五歳。

(………………坂城の奴、ゆかりに毒でも盛ったのか。)

 翌朝の土曜、雨が降り出し客入りが少ないだろうと大人の勝手な判断でアメリとゆかり三人、映画館へ来ていた。

「観に来れてよかったね!」
「あ、あぁ。」

 どうした。何があった。ゆかりちゃん凄いご機嫌ですよ。ミニスカートだよ、生足だよ、腕が絡んでるよ。
 何この密着感。第三者から見れば「あらまぁ、オアツイことで」的な肌と肌の接近戦。また俺も何も考えず半パン履いてきちゃったよ。暗闇で隣に座って脚あたっちゃったら俺映画に関係なく二時間動けないからね!

「お?お、お待たせ!はい、チケット。あとは飲み物ね、ポップコーンは?」
「食べたーい!ありがとう、アメリ!」

 肩が重なり合う俺達二人を目の当たりにし、流石のアメリも困惑している。

「ゆかりちゃんの隣は私ですからね!」
「い、いや……俺はその方が助かるんだけど。」

 困惑じゃない、憤怒だ。ゆかり様には触らせないんだからっという冷眼をもって引き剥がされ、間に割り込んできた。
 美女と美少女が手を繋がないでくれる!?館内の男子全員、映画に集中できないからっ。
 まぁ肝心の映画はゆかりが隣に居ないこともあり、なかなか楽しんで観れたと思う。
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